基礎研50年を記念してもう一度原点に立ち返ろうと、3月以降の研究会や春期研究交流集会などで、人間発達の経済学をテーマに継続的に取り上げてきました。基礎研の人間発達の経済学は、マルクス『資本論』や、哲学や教育学の古典における人間論・労働論を踏まえて発展してきた経緯もあり、報告も議論もマルクスや古典の言及や理解を中心になされてきました。最近のアマルティア・セン:ケイパビリティやUNDP『人間開発』、幸福の経済学などにも言及されますが、手薄になっています。そこで現代における人間発達の経済学の意味や課題について、正面から議論することが必要であるという観点から、人間発達の経済学の現代の到達点や今後の発展の展望を探るために、最近の注目すべき2つの業績を踏まえて、最適の報告者を得て議論したいと思います。
◆日時:2018年6月9日(土)14:00-17:00
◆会場:キャンパスプラザ京都6階、第1講習室(地下鉄・JR・近鉄『京都』駅下車)
◆資料代:500円
・報告1:藤岡純一(関西福祉大学)
「社会に創造性を育むラーニングシステムの形成:スティグリッツ『学習社会論』から(仮)」
・報告2:阪本崇(京都橘大学)
「文化は人間、組織、地域、社会を創造的にする:池上惇『文化資本論入門』から(仮)」
コーディネータ:中谷武雄(市民大学院)