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生産力 生産力は生産関係とともに唯物史観の根本概念である。生産関係とは「人間が彼らの生活の社会的生産過程において取り結ぶ関係」であり、その総体は社会の経済的構造をなす。 生産関係は生産諸力の一定の発展段階に照応している。生産力が発展すると、既存の生産関係と矛盾するようになる。ブルジョア社会は最後の敵対的形態であり、その中で発展する生産力は、敵対の解決のための物質的条件をつくりだす。 生産力は生産関係の中で作用する社会の内在的な諸力であり、労働や生産手段はもとより、人間の物質的生活の生産とその発展に役立つ一切の人間力、自然力が含まれる。また「労働の生産力」とは労働生産性から見た生産力である。「社会的生産力」とは協業によって生産性が高められた労働の生産力である。「資本の生産力」は協業を組織する資本に無償で利用される社会的生産力であり、資本に内在的に備わっているように見える。 資本主義のもとでは生産力の発展はもっぱら富の増大として現れ、利潤目的に利用され、労働の疎外、消費生活の疎外、自然破壊をともなう。それと同時に資本主義の支配には服さない諸関係をも発展させる。 (1)K.マルクス『経済学批判』序言。 (2)『マルクス・カテゴリー事典』青木書店。 (野口宏) |