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近代経済学 |
人的資本 人的資本は、マルクス経済学における「複雑労働力」の概念にほぼ相当する主流派経済学の用語。G.ベッカーの著書、HumanCapital(1963)で広まった。 労働者の技能は、教育、訓練や経験を蓄積することで形成され、一度の使用で消耗し去ることなく、長期にわたって発揮される。ここに、機械や工場などの「資本」と同様の性質を見て、その分析手法を応用したものである。この場合、単純労働賃金を超える賃金は、労働者にとって、教育や訓練などの投資に対する「投資収益」と見立てられる。 教育によって形成される「知識」には「外部性」があるため、人的資本の蓄積が進めばその効果が社会に波及して、社会全体としては収穫逓増をもたらす。この点に物的資本と異なる特性を見て、経済成長論などに応用する研究が多い。 (1)G.ベッカー/佐野陽子訳『人的資本─教育を中心とした理論的・経験的分析―』東洋経済新報社、1976年。 (松尾匡) |