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パレート最適 他者を犠牲にすることなく厚生を改善する余地が、誰にとってもなくなっている状態。こうなっていない状態、すなわち他者を犠牲にすることなく厚生を改善できるはずの人がいる状態は、資源に無駄があることを意味するので、「パレート非効率」と呼ばれる。他者を犠牲にすることなく、一人以上の人の厚生を改善する変化のことを「パレート改善」と言う。 競争市場均衡はパレート最適になる(「厚生経済学の第1基本定理」)。また、生産資源の初期保有を適当に変えれば、どんなパレート最適状態も、競争市場均衡として実現できる(「厚生経済学の第2基本定理」)。 このことは競争市場均衡の優秀さを示すものではあるが、パレート最適状態は無数にあり、生産資源の初期保有状態に応じてどれが実現するかが決まる。生産手段所有がごく少数の者に集中する状態から結果する競争市場均衡は、その少数者にとって一方的に有利な最終財分配をもたらすが、それもパレート最適の一つになる。したがって、パレート最適基準は公平性について何も言うものではなく、競争市場均衡が公平な結果をもたらすことを保証しない。 (松尾匡) |