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近代経済学 |
イノベーション イノベーション(innovation)とは、技術革新のことと理解されがちである。しかしイノベーションという用語はシュンペーターの著書『経済発展の理論』において初めて使用されたものであるが、そこでは資本主義経済のダイナミックな発展の内的な原動力として、生産諸要素の結合の仕方の変化=新結合による新製品の生産や生産方法の革新、新たな販路の開拓や原料等の新たな獲得、組織の新編成等を意味する経済学的な概念として使われている。シュンペーターの概念はやや広すぎるが、資本が競争の中で新技術の開発・利用によって新製品を作り出し(プロダクト・イノベーション)、また生産方法をより効率的に変革することによって安価な製品生産を実現し(プロセス・イノベーション)、利潤を獲得する諸活動であると理解するのが適当であろう。 資本主義経済はより多くの利潤を獲得するために絶えざるイノベーションによって生産力を上昇させ、変化発展してきたことは歴史的事実であるが、いまや環境やエネルギー、食糧問題など、地球規模の問題に対する解決や、国民生活向上のための社会的なイノベーションが必要とされており、その推進主体は資本には限定されない多様な主体によって担われる時代にはいったといえるだろう。 (1)シュンペーター『経済発展の理論』(1911年)岩波文庫、1977年。 (2)長期戦略指針『イノベーション25』2007年6月閣議決定。 (北村洋基) |