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近代経済学 |
自主管理社会主義 自主管理社会主義(socialism of self-management)とは、労働者自身による企業管理を基本理念とする社会経済システム。労働者による企業管理という思想は、プルードンなどの初期社会主義に始まり、20世紀初頭の西欧の労働運動にも見られた。1970年代にはフランス社会党の基本路線ともなった。 その思想が現実に一国の社会経済システムとなったのは、ユーゴスラヴィアにおいてであった。1948年、スターリンにより共産圏から追放されたチトー大統領は、共産党と官僚を中心とするソ連型社会主義を批判し、50年以降、計画と市場を結合した経済システムを提唱し、労働者自主管理を制度化していった。その制度のもとにおいては、経済運営の意思決定過程が分権化され、各企業の生産・販売・利潤配分における自主性が重んじられ、国営企業は労働者評議会の直接管理に委ねられた。理念的には、国家の仲介なしに労働者が主人公となる道が目指されたが、現実には、個別企業の短期的利益の追求、個別地域への国民経済の断片化傾向などにより、国民経済全体の統一性が弱体化した。90年代初頭には、地域格差や民族対立が表面化し、91年にはユーゴスラヴィア社会主義連邦共和国が分裂した。 一方、1970年代以降のワーカーズコープ運動の世界的な発展の過程で、労働者自主管理の新しいあり方が模索され続けている。 (富沢賢治) |