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M&A M&Aとは、企業の合併(merger)および買収(aquisition)のことであり、企業集中の一つの手法および形態を指す。 合併においては、二社もしくはそれ以上の企業が一社に統合される。この場合、通常は、存続する企業一社を残して、他の被合併会社は消滅する。しかし、日本においては、統合後の企業内対立などへの影響を考慮して、「対等合併」という御旗の下で、もともとの企業同士の足し算ネーミングを行うなど、存続企業と消滅企業を曖昧にした合併が行われることが多い。 他方、買収においては、被買収企業が買収企業の子会社となるケース、もしくは、消滅して買収企業に統合されるケースなどがある。また、買収対象としても、企業全体が対象となるケース、企業のある一部の事業部門のみが対象となるケースなど、様々なケースがある。 多くのM&Aの事例においては、それを契機としたリストラクチャリング、および合理化の推進が行われることが特徴である。近年の商法・会社法改正によって、純粋持株会社の解禁や株式交換手法の規定など、M&Aが容易に行えるような環境が整備されたこともあり、90年代から現代にかけて、日本におけるM&A件数は大幅に増加している。 なお、M&Aの際には、被合併企業および被買収企業(被取得企業)の金額を算定する必要がある。通常は、被取得企業の資産・負債を時価評価した上で、その被取得企業の株主へ支払う購入対価を算定するが、その際に、算定した価格よりも多くの金額を支払うケースがある。この場合、その超過した金額は被取得企業へのプレミアムと解され、企業会計上は「のれん」として、取得企業のバランスシート上に資産として計上される。この「のれん」については、従来は規則的償却が行われており、毎期の企業の収益を圧迫する要因となっていたが、近年では規則的償却を禁止し、毎期減損テストを行う方法へ統一されつつある。企業にとって「のれん」の償却負担が軽減されることは、更なるM&Aの増加に繋がるとみられる。 (1) 林昭編『現代の大企業―史的展開と社会的責任―』中央経済社、2003年、第6章。 (2)企業会計基準委員会ホームページ 2008年12月26日プレスリリース http://www.asb.or.jp/html/documents/docs/ketsugou/ (梶原太一) |