鈴木茂・大西広・井内尚樹 編

『中小企業とアジア』




昭和堂
1999年10月発行
定価 3,000円


第1部 中小企業のアジア進出
 第1章 中小企業のアジア進出における問題点と可能性
                      (鈴木 茂・大西 広・井内尚樹)
     1 国際化と中小企業の海外展開
     2 海外展開からの撤退と問題点
     3 二一世紀に直面する中小企業問題
 第2章 アジアとの共生模索する中小企業(鈴木 茂)
     1 中小企業の技術集積の独自性と海外進出
     2 日本経済の国際化と中小企業の海外事業
     3 国際化時代の中堅・中小企業の経営戦略の模索
     4 中小企業の自立型経営と国際的ネットワーク
 第3章 中国進出企業の成功例と失敗例(大西 広)
     1 対中進出企業の諸特徴
     2 北京日邦印刷の「日本的経営」
     3 中国スワニー「失敗」の実態と教訓
     4 先進社会の窓口としての日本企業の役割
 第4章 中国進出日系中小企業に関する数量的分析
                      (矢野 剛・仙田徹志・尹 清沫)
     1 中小企業の海外直接投資に関する先行研究
     2 データ
     3 地域別・職種別分布の数量分析
     4 二変数の散布図を用いた数量分析
     5 中国進出日系企業の諸特徴

第2部 アジア展開下の圏内中小企業
 第1章 経済のグローバル化と地域産業(岡田知弘)
     1 経済のグローバル化と中小企業
     2 海外進出の地域的不均等性と中小企業
     3 大阪市内製造業の衰退と地域産業の再構築
 第2章 繊難産業にみるアジアと日本の競争と共生(小野 満)
     1 一九七〇年代からの流れ
     2 空洞化への対応 ―競争の三つの形態
     3 「質」をめぐる競争
     4 使用価値の感性的側面を高める技術・技能
 第3章 中小化学工業の国際化と海外展開
       ―エアゾール産業を中心に(高田好章)
     1 エアゾール産業とは
     2 「国際化」以前のエアゾール産業
     3 エアゾール産業の国際化
     4 エアゾール産業の海外展開
     5 国際化過程における中小ローダーの課題
 第4章 「中小企業論」における「東アジア化」の位置づけ(芳野俊郎)
     1 二つの「空洞化」規定
     2 日本中小企業への期待・不安、および到達点
     3 小零細層の「二極分化」視点
     4 途上国工業化「貢献」・輸入拡大による「経済的共生」の視点
     5 「産業空洞化」でなく、「東アジア広域化」とする視点
     6 産業空洞化の危機、「技術と地域の空洞化」をどう越えるか
     7 新パラダイムのための企業類型・政策支援・フロント主体化
     8 おわりに ―グローバル化の担い手は?

第3部 新しいアジアの国際分業
 第1章 「新しいアジアの国際分業の展開」によせる試論
        ―東南アジアの中小企業への一視角(和田幸子)
     1 東南アジアの「中小企業」の概念から
     2 東南アジアの中小企業の特質
     3 タイとフィリピンの「中小企業」の概観
     4 まとめにかえて―フィールドからの報告
 第2章 インドソフトウェア産業と新国際分業(泉谷 晃)
     1 “新しいインド”
     2 インドソフトウェア産業の現状
     3 成長の要因
     4 ソフトウェア産業の性格と途上国の位置
     5 マーケティングという壁
     6 インドソフトウェア産業の今後の課題
     7 政府の役割
     8 産業のかなめとして
     9 新しいインド、部分から全体へ
 第3章 中国中小企業の発展と国際分業
        ―郷鎖企業の場合―(童 適平)
     1 中国郷損金業の役割と発展
     2 国際分業と郷鋲企業
     3 郷鋲企業の今後
 終章 アジア工業化の条件と展望(大西 広)
     1 求められる新しい理論化
     2 国際経済学の国際分業論
     3 アジア工業化の条件
     4 アジアの未来



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