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近代経済学 |
アジア危機 1997 年7 月2 日、突如タイ政府は米ドルリンク制から変動相場制に移行し通貨バーツ の切り下げを発表した。それは、主に国際的なヘッジ・ファンドの投機対象としてバーツ が狙い撃ちされ、タイ政府はついにそれに抱えきれなくなった結果であった。その後、バ ーツ切り下げによる影響はインドネシア、フィリピンなどの東南アジア諸国ばかりでなく、 韓国、その他各国に波及し、各通貨は相次いで大幅に下落した。 すなわち、各国経済は外貨資金の急激な流出や不良債権の増加などに見舞われ、韓国、 タイ、インドネシアの3カ国が国際通貨基金(IMF)に支援を要請する事態に陥った。特に 韓国では通貨ウォンの下落に伴って外貨準備高が底をつき、経済成長を引っ張っていた財 閥グループが過剰な債務を背景に相次いで破綻をきたし、産業構造を大幅に転換するなど 深刻な経済・社会不安を招いた。アジア通貨危機をきっかけに、外貨資金繰りの悪化に備 えた「通貨スワップ協定」の拡大など国際的な通貨管理対策の議論も活発になった。 この通貨危機の深刻さは、ついに34 年間続いていたインドネシアのスハルト政権を崩 壊させる事になったばかりではなく、巨額の資金融資をしていた日本の金融機関にも数兆 円に及ぶ不良債権が発生させる事になり、時の橋本政権にも深刻な打撃を与えた事は否定 できないことである。 |